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年間参拝者数約1000万人!京都伏見稲荷大社の魅力は?            歴史や通年行事・アクセス方法は?

国内人気観光地ランキングではつねに上位に選ばれる【京都伏見稲荷大社】

全国に約30.000社ある稲荷神社の総本宮です。

初詣の三が日だけでも250万人以上の人が訪れ、年間参拝者数は約1000万人にもおよびます。

秋の観光シーズンに旅行を計画されている方も多いのではないでしょうか。

今回は、歴史や通年行事、アクセス方法など、京都が誇る観光地・京都伏見稲荷大社の魅力についてお伝えします。

京都伏見稲荷大社の魅力を知れば行きたくなること間違いなし!

ぜひ最後までご覧下さい。

京都伏見稲荷大社はどこにある?

京都伏見稲荷大社は、京都市伏見区深草に建立されています。

詳しい場所はこちら

伏見区深草には京都龍谷大学や京都聖母女学院があり、学生の町としても有名です。

京都伏見稲荷大社の歴史

起源

京都伏見稲荷大社の創建については諸説あります。

その中でも、有力とされている説についてご紹介しましょう。

711年(和銅4年)頃に書かれた地誌「山城国風土記(やましろのくにふどき)」に記されている「伊奈利社条(いなりしゃじょう)」が京都伏見稲荷大社の起源となった社ではないかと考えられています。

伊奈利社条のお話

稲作農家として裕福な生活していた秦伊呂具(はた いろぐ)が、遊び半分でお餅を的に弓矢を射る練習をしていた時のお話。

伊呂具が的にしていたお餅が、白鳥に化けて飛び去ってしまいました。

その白鳥が舞い降りた山の峰(現在の稲荷山)に、たくさんの稲が実ったのです。

稲の豊穣に感謝した伊呂具は山にお社を建てて、稲がなるを語源とし、「伊奈利(いなり)」と名付けたと伝えられています。

平安時代になり「伊奈利」の表記から現在の「稲荷」に変化したとされています。

変遷

827年(天長4年)・・・淳和天皇が東寺に五重の塔を建てるために稲荷山の木を伐採したところ、原因不明の体調不良に。

稲荷の神様(稲荷大神)の怒りに触れたからだと考えた淳和天皇は、謝罪の意を込めて、稲荷大神に「従五位」の神階を授けました。

従五位の神階を受けたことが評判になり、稲荷大神を祀る稲荷大社は「東南の福神」と呼ばれるようになり、参拝者がどんどん増えていきました。

942年(天慶5年)には神階の最上階級となる「正一位」を授かり、稲荷大社は益々発展していきました。

1467年(応仁元年)の頃には、戦の影響を受け、稲荷大社の建物はほとんど焼失してしまいました。

焼失した稲荷大社をなんとか修復させたいと願った稲荷勧進僧(稲荷信仰の僧)達の働きのおかげで、1492年(明応元年)本殿の修復が始まりました。

1499年(明応8年)本殿と社殿の修復が終わり、稲荷大社は再興しました。

江戸時代になると、稲荷信仰の熱心な信者であった田沼意次の影響で、稲荷大社は益々繁栄していきました。

「願いを通す」の意味を込めて、千本鳥居の奉納が始まったのも江戸時代です。

このように、稲荷大社の信仰は、朝廷から武士へ、武士から庶民へと広がっていき現代に至ります。

京都伏見稲荷大社に祀られている神様

京都伏見稲荷大社には、5柱の神様が祀られています。

神様は1人、2人とは数えません。1柱、2柱と数えます。

5柱の「柱」とは神様を数えるときの単位です。

京都伏見稲荷大社の5柱

田中大神(たなかのおおかみ)

佐田彦大神(さたひこのおおかみ)

宇迦之御魂大神(うかのみかたおおかみ)・・・主祭神

大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)

四大神(しのおおかみ)

この5柱の神様の総称が「稲荷大神」です。

稲荷大神には、五穀豊穣、商売繫盛、交通安全、学業成就、安産祈願の御利益があるとされています。

京都伏見稲荷大社の見どころ

長い歴史をもつ京都伏見稲荷大社は貴重な建物もあり、見どころ満載です。

伏見稲荷大社に行ったら是非見ていただきたいお薦めスポットについてまとめてみました。

境内マップをご覧になりながらお読みください。

出典:京都伏見稲荷大社公式サイト

桜門

表参道から入り大きな2つの鳥居を抜けるとまず最初に目に入るのが桜門です。

この桜門は国の重要文化財に指定されています。

神社の桜門としては最も大きい門で、幅10メートル、高さ15メートルもあり存在感抜群です。

豊臣秀吉が、母親の大政所の病が治るようにと稲荷大神に祈ったところ、大政所は病から回復し、その謝礼として、秀吉が桜門を寄進したという歴史があります。

その後、1973年(昭和48年)に経年劣化のため解体修理を行っています。

解体修理から約50年経ちますが、現在でも重厚感ある立派な桜門を見ることができます。

桜門を見る際に注目していただきたいのが桜門の左右にある2体の人形です。

この人形は随身(ずいしん)と呼ばれるもので、右側が左大臣、左側が右大臣です。

随身は高貴な位の人を警護する役割があります。

稲荷大神を守るために大社の入り口となる桜門で随身が睨みを利かせているのです。

随身の凛々しい表情をじっくりと見てみてください。

ご本殿

出典:伏見稲荷大社-御朱印サイト

ご本殿には京都伏見稲荷大社の5柱の神「稲荷大神」が祀られています。

桜門と同様に、このご本殿も国の重要文化財に指定されています。

創建年は応仁の乱の後に残された記録から、鎌倉時代には建立していたのではないかと考えられていますが、明確な創建年は不明です。

本殿の建築様式は、五間社流造、両壁面・扉付き、高欄疑宝珠付きを取り入れた造りです。

屋根には打越流造という特徴的な形の建築様式を取り入れています。

神仏合祀を思わせる独特な造りのため、伏見稲荷大社の建築様式をひとまとめにして「稲荷造り」ともいいます。

ご本殿は高欄や窓障子に多くの飾り金具が使われていて、煌びやかでありながらも派手すぎず、品格のある殿舎です。

千本鳥居

京都伏見稲荷大社の代名詞になっている千本鳥居は、ご本殿から奥社奉拝所に向かう参道で見ることができます。

伏見稲荷大社の千本鳥居に使われている鳥居は、高さ約2メートル、両柱の幅は2.5メートル、柱の直径は15センチから30センチと様々です。

高さは約2メートルなので、写真で見るイメージよりも実際は低く感じる方も多いようです。

千本鳥居は全国の稲荷大神崇拝者から奉納されたもので、今でも奉納希望者は多く予約待ち状態となっています。

千本鳥居といわれているので鳥居が千本(体)あると思っていらっしゃる方も多いかもしれませんが、実際の鳥居の数は800本(体)前後です。

「千本」というのは、実際の数ではなく数え切れないほどの数という意味の表現で「千本」という言葉が使われるようになりました。

ぱっと目を引く朱色の鳥居は「稲荷塗り」といわれています。

稲荷塗りの朱色は、魔力に対抗する色といわれており、生命の躍動を表す色とされています。

伏見稲荷大社の境内だけでなく、最寄り駅の京阪稲荷駅とJR稲荷駅、駅から伏見稲荷大社へ向かう途中の橋の欄干にも稲荷塗りが使われているので、機会があればぜひご覧になってください。

奥社奉拝所

美しい千本鳥居の参道を抜けると、稲荷山を遥拝するために作られたとされる奥社奉拝所があります。

創建年については不明ですが、室町時代に建立したのではないかと考えられています。

奥社奉拝所には授与所もあり、御守、御朱印の授与、御祈禱の受け付けが行われています。

奥社奉拝所で授与される御守は、本殿横の授与所では頂けない奥社奉拝所限定御守です。

有名な白狐の絵馬もここで授与されています。

おもかる石

伏見稲荷大社の奥社奉拝所の右奥には、「おもかる石」と呼ばれる石があります。

このおもかる石は試し石ともいわれており、自分の願いが成就するかどうかを石で占うことができるのです。

方法はとっても簡単です。

まずは、おもかる石が置かれている灯篭に願い事をします。

その後、灯篭の上にあるおもかる石を持ち上げます。

この時、おもかる石の重さが、自分が予想していたよりも軽く感じた人は、願いが成就し、反対に重く感じた人は、願いを成就させるためにはもっと努力が必要だということです。

伏見稲荷大社のおもかる石は、石占いの起源ともいわれています。

奥社奉拝所まで行かれた方は占ってみてはいかがでしょうか。

白狐

京都伏見稲荷大社の見どころの1つといえば「狐」です。

白狐社(びやっこしゃ)と呼ばれる狐を祀った建物もあり、境内のあちらこちらに狐の像が置かれています。

この狐はただの狐ではなく、「白狐(びやっこ)」という狐で、神様の使いとされています。

古来から狐は農作物を食べてしまう鼠の天敵とされていて、鼠から農作物を守ってくれるありがたい動物とされていました。

そのため狐は、神様から使命を受けた五穀豊穣の守り神として祀られるようになったようです。

神様の使いである狐も、神様同様に人の目には見えない存在とされ、白い狐=白狐と呼ばれるようになりました。

境内の白狐の像は、稲穂や鍵、巻物や玉など様々なものを口にくわえています。

1つ1つ違うので見比べてみても楽しそうです。

京都伏見稲荷大社の通年行事

京都伏見稲荷大社では、年間通して、多くの行事や祭礼があります。

伏見稲荷大社の祭礼行事を一覧にしてみました。

開催日時行事内容
1月1日歳旦祭1年の無事を祈る祭事
1月5日大山祭五穀豊穣と家業繫栄を祈る祭事
1月12日奉射祭御弓始神事・邪気を払い陽気を迎える祭事
1月成人の日成年祭成人の祝い祭事
2月節分の日節分祭除疫・招福祈願の祭事
2月初午の日初午大祭稲荷大神の広大無辺なる御神威を仰ぎ奉る祭事
4月1日献花祭池坊華道会による献花の儀
4月8日献茶祭古儀茶道薮内流奉仕による献茶の儀
4月8日直近の日曜産業祭産業の発展・興隆を祈願する祭事
4月12日水口播種祭(みなくちはしゅさい)稲種を苗代田におろすにあたり、稲の生育を祈願する祭事
4月20日直近の日曜日稲荷祭(神幸祭)稲荷大神が年に1度、氏子区域を御巡幸され、御神徳を垂れまう大社最重要の祭儀
4月下旬稲荷祭(区内巡行)五基の神輿が区内を巡行する
5月3日還幸祭稲荷祭の終了となる祭儀
6月10日田植祭神前にお供えされる御料米の稲苗を神田へ植える祭事
6月30日大祓式(おおはらえしき)夏越の祓と称され、元日からの半年分の罪や穢れを払い清めて川海に流す行事
7月土用入後初の日曜または祝日本宮祭稲荷大神の御分霊を祀るぜんこくの崇敬者が総本宮に参拝、御神恩に感謝する大祭
10月スポーツの日の前日講員大祭稲荷大社の事業を翼賛する信仰団体の講務本庁の講員が御神恩に奉賓し、家内安全・生業繫栄を祈願する祭事
10月24日献茶祭裏千家家元の奉仕による献茶の儀
10月25日抜穂祭神田に植え成長し稔った稲を刈り取る祭事
11月1日献花祭旧嵯峨御所大覚寺跡・嵯峨御流華道総司所の奉仕による献花の儀
11月8日火焚祭秋の収穫の後に、五穀の豊穣をはじめ万物を育てた稲荷大神の御神恩に感謝する祭典
11月8日御神楽古の鎮魂祭に基ずく神事
11月23日新嘗祭(にいなめさい)抜穂祭で刈り取った新穀を稲荷大神に供え、豊作に感謝し、国の平安を祈念する祭事
12月31日大祓式6/30以降の罪や穢れを祓い形代を川海に流し、清清しく新年を迎えるための行事
12月31日除夜祭1年間の稲荷大社の御守護に感謝する儀

このように、京都伏見稲荷大社ではほぼ毎月のように行事があります。

初詣には三が日だけで約250万人もの人が参拝に訪れます。

7月の本宮祭は初詣ほどではありませんが、一般の人も多く訪れ夏祭りのような雰囲気です。

本宮祭前日の宵宮祭では、数千個以上の献提灯と境内の石灯篭に灯りが灯される万灯神事が行われて、境内が幻想的な光で包まれます。

伏見稲荷大社に行かれる方は、参拝だけでなく伝統的な祭事や神事を見学されても楽しめると思います。

京都伏見稲荷大社の拝観時間やアクセス

京都伏見稲荷大社の拝観時間は24時間出入り自由です。

ただし、御祈禱や神楽の取り扱いを行う授与所は、

平日:8時30分~16時30分

土日祝日:8時~16時30分

となっていますのでご注意ください。

伏見稲荷大社へのアクセス

【電車】

JR奈良線稲荷駅下車 徒歩直ぐ

京阪電車稲荷駅下車 東へ徒歩5分

【バス】

京都市バス南5系統 稲荷大社前下車 東へ徒歩7分

【自動車】

名神高速道路 京都南インターから約20分

阪神高速道路 上鳥羽出口から約10分

まとめ

京都伏見稲荷大社の歴史や見どころ、アクセス方法などをお伝えさせていただきました。

1300年以上の歴史がある京都伏見稲荷大社は、国内人気にとどまらず外国人旅行者からも人気のある観光地です。

伏見稲荷大社の周辺には、紅葉で有名な東福寺や、藤森神社などの観光スポットもありますので、京都へお越しになる機会がある方には、ぜひ立ち寄っていただきたい場所です。

最後までご覧いただいてありがとうございました。

NONさん

京・都らいふぉ~すサイト運営者のNONさんと申します。 数あるブログサイトの中から当サイトにお越しいただきありがとうございます。 京都生まれ京都育ちのNONさんが、京都の観光地やイベント、お薦めの飲食店などなど京都の情報をたくさんお伝えします。

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