記録的な酷暑といわれた夏が過ぎ、季節は秋を迎えます。
秋といえば紅葉!今年はどこへ紅葉狩りに行こうか?と考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
紅葉の名所として知られる場所が京都にはたくさんあります。
歴史的建造物と木々が織りなす錦秋の風景を楽しめる京都、どこの紅葉を見に行こうか迷ってしまいますよね。
今回は、数ある紅葉の名所の中でも特にお薦めの場所、京都市東山区の「東福寺」についてお伝えします。
ぜひ最後までご覧下さい!
東福寺の歴史
東福寺は、京都市東山区にある臨済宗東福寺派の大本山の寺院です。
1236年(嘉禎2年)に当時の摂政、九條道家が九條家の菩提寺として建立しました。
完成までに19年もの歳月がかかったと伝えられています。
建立当時、奈良県最大の寺院だった【東大寺】の【東】の字と、旺盛な広がりを見せていた【興福寺】の【福】の字をとり、東福寺と名づけられました。
約16万5000㎡もある広大な寺域には、3つの深い谷があり、高低差ある境内に植えられた木々が奥行きある重なりを見せ、青もみじや紅葉の季節には風光明媚な景色を楽しむことができます。
京都の紅葉の名所といわれており、秋の観光シーズンには数10万人もの観光客が訪れる人気の観光スポットです。
東福寺の紅葉・見頃はいつ?どこで見るのがおすすめ?
東福寺の紅葉の見頃はいつ?
東福寺の紅葉の見頃は、例年11月下旬から12月初旬です。
この期間は国内外から多くの人が訪れるため大変混雑します。
落ち着いて紅葉を楽しみたい方は、ピークの時期を避けてお出かけするのが良いと思います。
11月上旬なら色づき始めたもみじと、まだ青いもみじが混ざりあうグラデーションの美しい風景を見ることができます。
12月の中旬にお出かけになれば、境内は散りもみじで敷き詰められ、もみじのレッドカーペットを楽しむことができます。
東福寺の紅葉はどこで見るのがおすすめ?
東福寺のとても広い境内、どこから紅葉をみようかと迷ってしまいますよね。
とにかく圧巻の紅葉景色をみたい方、なるべく混雑しない場所から紅葉を見てじっくりと楽しみたい方、紅葉の楽しみ方はそれぞれです。
東福寺境内のおすすめ紅葉スポットをお伝えしますので、自分好みの紅葉スポット選びの参考にしてみてくださいね。
通天橋・臥雲橋から見る洗玉潤の紅葉
迫力ある紅葉風景を楽しみたい方におすすめの紅葉スポットです。
東福寺には3つの谷にかかる橋があり、通天橋・臥雲橋・偃月(えんげつ)橋といい、東福寺三名橋として知られています。
この三名橋の通天橋・臥雲橋から見る洗玉潤の紅葉は「錦の雲海」と呼ばれるほどの眺望を誇る紅葉スポットです。
2000本ものもみじの木が植えられており、葉先が3つに分かれている、通天もみじが有名です。
紅葉シーズンの間は混雑回避のため、通天橋と臥雲橋からの撮影は禁止されていますのでご注意ください。
偃月橋から見る紅葉
こちらはなるべく人の少ないところで紅葉を堪能したい方におすすめのスポットです。
偃月橋は参拝入り口から一番遠いところにあるので、他の2つの橋に比べると人は少なめです。
この偃月橋は、3つの橋の中で1番古い橋で、重要文化財に指定されています。
歴史的価値のある偃月橋と紅葉をセットで見られる穴場です。
即宗院の紅葉
東福寺境内の北東側にある即宗院も紅葉を楽しめる穴場スポットです。
元々は、薩摩藩の菩提寺として建てられた※塔頭(たっちゅう)です。
※本山の高僧の隠居所や墓として使われる建物のことを塔頭といいます。
徳川家へ輿入れの前に篤姫が立ち寄った場所としても有名です。
また、西郷隆盛が幕府との戦争の作戦をこの即宗院で立てていたといわれており、歴史好きな方には是非見ていただきたいスポットです。
この即宗院の庭園は京都市の名勝に指定されていて、紅葉シーズンにのみ特別公開されます。
2023年は、11月3日(金曜日)から12月3日(日曜日)に特別公開される予定です。
受付が必要ですので、行かれる方は事前に即宗院ホームページを確認してからお出かけください。
光明院の紅葉
境内の南側で勅使門の側にある光明院は、混雑を避けてじっくりと紅葉を堪能できる穴場スポットです。
この光明院も塔頭の1つです。
光明院の庭園は「虹の苔寺」と呼ばれる枯山水庭園で、近代造園家として名高い【重森三玲】が手掛けた庭です。
紅葉の時期には、もみじの紅と白砂の白、苔の緑のコントラストを見て楽しむことができます。
建物内の丸い吉野窓から庭園を見るのもまた、ひと味違う眺めでおすすめです。
光明院では例年紅葉の夜間ライトアップも行われているので、幻想的な紅葉景色を見てみたい方はライトアップされる時間にお出かけされてもよいですね。
ライトアップ時間帯の見学には受付が必要ですので、光明院ホームページで詳細を確認されてからお出かけください。
紅葉だけじゃない東福寺の見どころ
紅葉で有名な東福寺ですが、東福寺の見どころは紅葉だけではありません。
紅葉シーズン以外でも観光に来る価値アリ!の東福寺おすすめスポットをご紹介します。
三門
東福寺の三門は、1425年(応永32年)に室町幕府第四代将軍の足利義持によって再建されたものです。
現存する禅寺の三門では最も古いもので国宝に指定されています。
寺院によっては、【三門】ではなく【山門】と表記するところもありますが、東福寺の三門は、五間三戸(柱と柱が5つで門扉が3つ)という形でつくられているので【三門】と表記します。
高さ22m・横幅25.5mもある大きな三門の存在感は圧巻です。
禅堂
1374年(貞和3年)に再建された東福寺の禅堂は、現存する禅堂の中で国内最古で最大の禅堂で重要文化財に指定されています。
その大きさは、南北約42m・東西約22mにおよびます。
禅堂とは、禅宗寺院の修業僧の修業と生活をするための場所です。
多い時には、400人以上の修業僧がここで修行に励みながら暮らしていたそうです。
この禅堂の側には当時の東司(御手洗)も残されていて見学することができます。
開山堂
開山堂は東福寺の境内、洗玉潤の北側で最も高い場所にあります。
別名【常楽庵】とも呼ばれています。
この開山堂は、東福寺の開山(初代住職)である【円爾弁円(えんにべんえん)】を祀ったお堂です。
金閣寺(鹿苑寺)・銀閣寺(慈照寺)とともに【京の五閣】といわれる桜閣で、開山堂もまた重要文化財に指定されています。
開山堂の西側には、円爾弁円が常住していたとされる【普門院】があります。
開山堂も普門院も残念ながら内部は非公開なのですが、普門院には、市松模様の枯山水庭園があり江戸時代に作られたと思えないほどモダンなデザインの庭園で、一見の価値ありです。
東福寺へのアクセス
通常開門時間:月曜日から日曜日 9時から16時
所在地:〒605-0981 京都市東山区本町15丁目778
TEL:075-561-0087 東福寺ホームページ
お出かけの際は、事前に営業時間のご確認をお願いいたします。
電車・市バス・車でのアクセス
JR奈良線「東福寺」下車 徒歩10分
京阪本線「東福寺」下車 徒歩10分 または 京阪本線「鳥羽街道」下車 徒歩10分
京都市バス「東福寺」下車 徒歩4分
名神高速道路京都南ICより約4㎞
名神高速道路京都東ICより約7㎞
阪神高速8号京都線ICより約1㎞
東福寺には無料駐車場がありますが、紅葉シーズンの10月25日から12月10日は混雑回避のため閉鎖されますのでご注意ください。
まとめ
これから迎える紅葉シーズンに向けて、京都の紅葉の名所「東福寺」についてお伝えしました。
東福寺は紅葉だけでなく見どころ満載の寺院です。
東福寺境内には、今回ご紹介しきれなかったおすすめスポットが他にもたくさんあります。
紅葉シーズン以外の時期でも充分楽しめますので、京都へお越しの際は是非立ち寄っていただきたい寺院です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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